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価値ある体験を①


丸善発祥「早矢仕(ハヤシ)ライス」

横浜市役所2階の丸善で。

丸善の創業者・早矢仕 有的(はやし ゆうてき)氏の考案だそうです。

濃厚なデミグラスソース。


◆タンゴはペアダンス

タンゴに限らずペアダンスでは必ず相手が必要になります。

しかしアルゼンチンタンゴでは多くの場合、ダンスパートナーを持たずにひとりでレッスンやミロンガに参加しているかたが大半です。その場で初めてお会いする方もいれば、顔馴染みの方もいます。

タンゴは話したこともないお相手とも胸を合わせて踊ることができます。素晴らしいですね。だからこそ、互いのフィーリングが合ったときは何とも言えない心地よさを感じるでしょう。

一方、相性が合わないことも多々あります。そうですよね、名前も知らない(これまで顔を合わせたこともないかもしれない)ふたりが身体を寄せて踊るのです。かなり難儀なことをしていると思いませんか?

毎日一緒にいてもいさかいが絶えないことはすでにみなさんご存知かと思いますが(笑)、それを話したこともない相手と一緒に組み合って音楽に合わせて踊る…

フィーリングや相性だけではありません。お相手と自分のレベルや経験値(しばしばタンゴだけに限らず人生経験)の違いも様々です。そこをどうにか踊りとして成立させるお互いの努力がその場その場で求められます。グループクラスでは参加者の経験値がキレイに揃うなんてことはなかなかありません。リーダー/フォロワーの人数比を合わせるのでさえ大変です。

しかし、どんなレベルであってもレッスンではお互いに勉強中の身ですので、対等な関係であることが望ましいと考えています。

◆相手がいるということ

うまく踊れないのをお相手のせいにしていませんか?

多くの場合において、リーダーで言えば、適切にリード出来ていない。フォロワーで言えば、リードを受け取る体勢になっていない。そしてほとんどはその両方です。どちらかが一方的に悪い・間違っているということはまずありません。お互いが足りていません。

レッスンで課題・ステップを練習するとき、熱心に練習してくれて嬉しいです。しかし、リーダーもフォロワーも、自分のことに集中しすぎて相手も周りも見えなくなってしまいます。音楽さえも聴こえていないでしょう。

“上手くなったらそれを考える余裕が出てくる”というかたもいらっしゃるかもしれません。しかし私たちの考えは逆です。上手になるために、お相手・音楽・フロアに注意深くなる必要があります。相手が出来ていないことにイラつけば、余計相手は萎縮してしまい上手くいかなくなるでしょう。これはリーダー/フォロワーどちらにも言えます。

イラつくのは未熟だから。これは私自身がそうであったのでよくわかります。しかしあるとき気がつきました。お相手に安心感、安全を提供できれば信頼度があがり、周りに対しても注意を向けて譲り合い、音楽に耳を傾ければ、自然と上手くいくということが。気がつくのにだいぶ時間がかかりました。これまでも多くのかたにご迷惑をおかけしました。

もちろん完璧な人間になったわけではないので、いまでも悪いムシが出てきそうになります。そんなときは心が自然と落ち着くのを待ち、リラックスするようにします。それでも上手くいかないときは、自分の地力が足りていないのを素直に認め、他の出来ることでお相手とコミュニケーションを図ります。

◆ふたりで“うまくやる”

レッスンで提示されたステップにこだわることはありません。確かに練習しなければなりませんが、あまりにもお互いが噛み合っていない場合は何度やってもうまくいきません。自分も相手もできることを探しながら組み立てていくのは立派な踊りとなります。崩れたまま同じステップを何度も練習するよりも、その時その場でできることをふたりで紡ぎ出す、うまくやるという練習は実践的な経験となるでしょう。即興で踊る秘訣もそこにあると思います。

大切なのは、今この瞬間をふたりで心地よく共有しようとする意志と互いの寛容さ。

エネルギーに満ち溢れていて、落ち着き、リラックスして冷静に互いに注目し合って踊れたら、それは何事にも変え難い体験となるでしょう。


José Basso
ホセ・バッソ楽団
"Triunfal"


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